研究概要・目的
新規機能性電極材料への研究
(山口 1C713, 実験室1C722)
修飾電極は触媒作用,選択的反応性,トランデューサ,センサなどの機能を保持しており,広い学問分野及び応用分野にその展開が期待されている。新機能修飾電極を作るために,種々の高分子材料に機能性分子を含有固定したり,高分子自体を機能化させたり,機能性分子の単層吸着などにより高集積・高配向の反応活性中心を有する修飾電極の検討が必要となる。しかし,その特異的な現象をさらに発展するためには「電子移動プロセス」と「分子認識」を実験的・理論的に理解しなければならない。次世代の修飾電極を考えるためには界面と空間,双方の分子認識と電荷輸送機構を理解することで,新規修飾電極の設計が容易に展開できると考えられる。従って,本研究グループでは「電子移動プロセス」と「分子認識」をキーワードとして,電気化学的手法を用いて高分子修飾薄膜,自己組織化膜修飾電極における特異的な反応を膜内電荷移動メカニズムや分子間相互作用の観点から検討している。この様な金属/有機膜/溶液系の電荷の移動機構を解明することによって,電子や物質の輸送,化学反応の制御を目的とした化学修飾電極材料を設計・開発することを目指している。