石川化学教育研究会

施設見学会

令和4年度 石川化学教育研究会「施設見学会」


 

 令和4年8月20日(土)に「施設見学会」が開催されました.本年度は,金沢工業大学のライブラリセンター(図書館)の見学と実験棟での実験体験を行いました.コロナ禍の影響で3年ぶりの開催となった本会は、高等学校では補習授業も行われる忙しい時期であり、あいにくの雨天でもありましたが,高校生,中学・高校・大学の教員,あわせて38名の参加がありました.


 金沢工業大学の草野先生から大学図書館の意義について,世界の大学図書館の紹介を交えて説明していただき,その後2つのグループに分かれ、ライブラリセンター内の稀覯本書庫,図書フロア,自動書庫フロア,PMC(ポピュラー・ミュージック・コレクション)を見せていただきました.

 稀覯本書庫では,金庫のような厳重な扉の部屋に,活版印刷技術で製作された,古いものでは1400年代からの様々な書物が展示されていました.アリストテレスの「ギリシア語による著作集」,ガリレオ・ガリレイの「プトレマイオス及びコペルニクスの世界二大体系についての対話」,「星界の報告」,アイザック・ニュートンの「自然哲学の数学的原理 (プリンキピア)」,チャールス・ダーウィンの「種の起源」など著名な偉人の様々な著書が並べられており,皆熱心に眺め,複製本のページをめくって中身を確認していました.また,解説してくださいましたセンター職員の方のお話も興味深く耳を傾けていました.

 図書フロアでは、様々な書籍や雑誌が分野ごとにまとめて並べられている様子を見学し,自動書庫フロアでは,図書フロアの半分の天井の高さで階が倍になっており,大量の論文雑誌やこれまでの卒業論文などが製本されて並べられている様子を見学しました.PMCでは,25万枚以上のレコードが所蔵されているとのことで,フロアに飾られているジャケットや視聴スペース,棚などを見学しました.

 ライブラリセンターの見学後,実験棟に移動し,水蒸気蒸留の体験実験を行いました.用意していただいたオレンジの皮や楠の葉から,水蒸気蒸留でリモネン(オレンジオイル)や樟脳の抽出を行いました.参加した高校生の皆さんは,白衣とゴーグルに身を包み,アシスタントの大学生のアドバイスを受けながら,反応装置を組み,徐々にオイルなどが抽出される様子を興味深く観察していました.教員の先生方も近くの実験グループにアドバイスや蒸留や実験についてのテクニックなどを指導し,短い時間ながら和気藹々と楽しい実験の時間を過ごしました.

 

 

 

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