令和5年度 石川化学教育研究会「施設見学会」
令和5年8月17日(木)に「施設見学会」が開催されました.本年度は,金沢大学のナノ生命科学研究所とバイオマス・グリーンイノベーションセンターの見学を行いました.真夏日の続く暑いなか,高校生,高校・大学の教員,あわせて40名以上の参加がありました.
見学は,先にナノ生命科学研究所へ行くグループと,バイオマス・グリーンイノベーションセンターへ行くグループの2つに分かれて行いました。
ナノ生命科学研究所では,まず岩見先生と菊池先生から研究所について設立の目的や,行っている研究,研究に使用されている研究所ならではの装置についての説明をしていただき,高校生の皆さんは特に走査型プローブ顕微鏡や電子顕微鏡,高速原子間力顕微鏡の測定精度に影響を及ぼす振動を軽減するため数々の除振対策が建物自体に施されていることや,高速原子間力顕微鏡で撮影した世界最高の時間分解能のタンパク質の構造と動きをナノレベルで観察した動画を興味深く見入っていました.その後研究所内を職員の引率で案内していただきました.2階から4階の実験室エリアでは,西村先生に説明いただき,普段行っている実験や測定装置について実際に装置を動かしてもらいました.部屋の中に並んでいる様々な測定装置のどれもが初めて見る物ばかりで珍しく,皆さん,西村先生の説明に聞き入っていました.振動がもっとも軽減されている地下1階では,走査型プローブ顕微鏡や電子顕微鏡,高速原子間力顕微鏡を見せていただきました.扉の外からの見学でしたが,部屋に鎮座する大きな装置に興味津々でした.
バイオマス・グリーンイノベーションセンターでは,新井先生からセンターについて設立の目的や,企業と共に行っている研究についての説明をしていただき,特に大学の他の部門とは異なり,企業や他の機関と共同で研究にあたることに主眼が置かれ,研究成果の社会実装による循環型社会の実現を目的としていることを説明いただきました.その後センター内を,新井先生,奥田先生の引率で案内していただきました.実験室では,通常の研究室ではミリグラムやグラムのスケールで行っている実験をキログラムスケールで行うための装置や、上の階を吹き抜けにして大きな設備を導入する予定の部屋を見せていただき,ナノ生命科学研究所とは一味違った実験室の様子に興味深く見入っていました.
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